バックナンバー(2005年度)
事例6 組合、企業、送出し機関、地方人民政府、両親の一丸となった取組み
(鳥取県弱電企業協同組合)
鳥取市の鳥取県弱電企業協同組合は1998年から電子・機械業種において研修生の受入れを開始し、これまで延べ533名を受入れ、現在も研修生74名、技能実習生136名が在籍していますが、1名の失踪者も出していません。
これは、現地の送出しから受入れ企業での研修、そして帰国後のフォローアップまでの一連の流れを組
合、企業、送出し機関、地方人民政府、研修生・技能実習生の両親の5者が連携し、一貫して実施した成
果の表れと言えます。
まず組合内部の取組みとして、組合員加入時の厳格な審査が挙げられます。当組合では、新規加入の 条件として組合員2社以上による推薦を絶対条件とするとともに、当該企業の社長の人柄や地元における評判等も考慮した上で承認を行っています。加入後は、外国人研修・技能実習制度に対する意識の統一化を図るため、各企業任せにするのではなく、組合が強力なリーダーシップを発揮し、全企業参加の会議実施(年5~6回)等を通じて指導を徹底しているのです。
また、受入れ機関内部だけでなく、送出し側との連携強化にも力を入れており、現地選考会を含め毎年5回程度組合職員や全参加企業の社長が中国を訪問しています。その際既に受入れている技能実習生の両親向けの懇談会を開催し、ビデオや手紙を通じて彼等の近況を直接伝えているとともに、送出し機関及び地元政府との情報交換も定期的に実施しています。これによ り受入れ側と送出し側のアットホームとも言える雰囲気が作られ、結果として相互信頼関係の構築に繋がっているのです。
![]() (送出し機関、地方人民政府との会合) |
![]() (研修生の実家を訪問) |
この信頼関係に立脚して全研修生・技能実習生の両親の緊急連絡先を把握し、病気・ケガ、トラブル等の発生時に1~2時間以内に現地に連絡が可能なシステムを構築しました。実際、本システムの駆使によって脳内出血を起こした研修生が一命を取り留めた例もあります。この時組合が、受入れ企業からの連絡を受けて直ぐに両親に電話をしたことにより、親族からの手術実施の了解を迅速に得られ、緊急事態の対処に成功しました。
一方、研修生・技能実習生に対しては、失踪を起こした場合の悲惨な結果をよく説明するとともに、どんな小さな変化も見逃さない等、メンタルヘルス面についても配慮しています。これは組合として、研修生・技能実習生が外国の地で心の安定を図るためには安心感が大切だということを理解しているためです。
また、好条件の復職等、帰国後のフォローアップにも力を注いでいます。こういった取組みは組合の評判を高めるだけではなく、優秀な候補者が集まる等の効果も生んでいますが、一番の効果としては研修生・技能実習生が帰国後の母国での生活の心配をすることなく研修・技能実習に従事できる点にあると言えます。
本組合では、「研修生・技能実習生と組合・企業間の日頃からのコミュニケーション」及び「問した際のフォローアップ」が研修・技能実習事業を適正に実施する上で最も重要な要素であると常に心がけるとともに、5者の更なる連携強化に向けて新たな取組みを模索しています。






