バックナンバー(2004年度)
事例6 帰国技能実習生とのネットワーク作り(東光株式会社)
東光株式会社は、1997年より縫製業での外国人研修生・技能実習生の受入れを開始し、既に40名近い技能実習生が技能実習を終え中国へ帰国している。
受入れを開始した当初は、言葉の壁や文化の違いから小さな食い違いも見られたが、時が経つにつれ、研修生・技能実習生と次第に心を通わせることが出来るようになった。技術の指導だけではなく、生活指導や日本の文化の伝達に真摯に取り組んできたことが、大いに役立っている。
同社では社内のクラブ活動を奨励しており、研修生・技能実習生もこれらに積極的に参加して、日本人同僚との親睦を深めている。その他、自発的な日本語学習を支援する目的で、寮に隣接する建物を勉強室に改造し、研修生・技能実習生が自由に利用出来るパソコンも備えている。(財)日本国際教育支援協会が実施する日本語能力試験の3級、2級合格者も多く輩出しており、JITCOの日本語作文コンクールでも輝かしい成績を収めている。
同社は、3年間の研修・技能実習を終えて帰国した技能実習生たちが、その後どのような暮らしを送っているのか、フォローしていくべきと考えており、日本における3年間でおしまいではなく、帰国後も友好関係を維持していきたいという思いから、「東光西安ネットワーク」(略称TOX)設立の構想を立てた。
「TOX」は研修・技能実習を修了して帰国した中国人と同社の間で、日中の友好を基本に、相互の交流や情報交換等を行い、会員相互の親睦を図ることを目的として、2003年12月に設立された。当時既に帰国していた30名の内25名が集まり、会長や責任者などを選出して、西安での活動が始まった。
帰国した技能実習生達は、各人の派遣元企業に復職し、日本で修得した技術等を要する業務に従事した後に、日本で培った技能を活かして起業した者、高い日本語能力を活かして通訳として活躍している者、向学心から大学へ進学した者など、それぞれが様々な道を選んだ。近況報告に集った彼女たちの充実した表情を見ると、同社での3年間は目には見えない大きな財産となっていることが分かるという。3年間の研修・技能実習の後で、受入れ企業との間に築かれた絆は、海を越えて「かけはし」となった。

発足会の様子:中央は東光(株)の出席者(TOXの東光側副会長)




